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がんは、全身のさまざまな部位に発生し、死因の上位を占める病気の一つです。皮膚にできるもの、肝臓や腎臓などの内臓に発生するもの、血液のがんなどがあります。
特にシニアの犬猫ちゃんに多く見られる「がん」について解説します。
リンパ腫(犬・猫)
白血球の一種であるリンパ球が、何らかの原因でがん化する病気です。リンパ球は全身に分布しているため、リンパ腫の発生部位により症状や治療方法が異なります。
【症状】 リンパ腫はいくつかのタイプに分類され、それぞれで症状が異なりますが、リンパ節の腫れ、元気や食欲の低下、体重減少などが見られます。
肥満細胞腫(犬・猫)
アレルギー反応や免疫反応に関与する肥満細胞が、何らかの原因で異常に増殖することで形成される病気です。本来、肥満細胞は体を守る重要な役割を持っていますが、制御が効かなくなると腫瘍として現れてしまいます。
【症状】 主に、皮膚に発生する「皮膚型肥満細胞腫」と、内臓に発生する「内臓型肥満細胞腫」の2つのタイプがあります。犬では皮膚型、猫では内臓型が多く見られます。皮膚型は、皮膚にしこりや腫れとして現れます。内臓型腫は、脾臓や肝臓、腸などの内臓に発生し、非常に悪性度が高いです。元気消失、食欲不振、体重減少、嘔吐などさまざまな症状が見られます。
乳腺腫瘍(犬・猫)
未避妊のシニアの犬猫ちゃんに多い病気で、乳腺にしこりができる病気です。犬は、悪性と良性の確率が50%ずつですが、猫の場合、約90%が悪性腫瘍で、肺などの他の臓器に転移する可能性が高く、命に関わることもあります。原因としては、ホルモンが深く関与していると考えられています。若い頃に避妊手術をすることで、発生率を大きく下げることができます。
【症状】最初は、胸からお腹にかけて小さいしこりができ、これを放置すると次第に大きくなります。しこりは周囲に複数できることもあります。しこりが大きくなると、変色したり、表面の皮膚が破けて痒みや痛みが生じたり、膿が出たりすることがあります。
【ご家庭での予防や注意点】 がんの場合、様子を見ていると手遅れになってしまう危険性が高くなります。定期的に動物病院を受診し、触診をしてもらうなどの健康診断を受けましょう。普段から犬猫ちゃんの体を触ることで、リンパ節の腫れや乳腺の腫れ、その他異常に早期に気付くことができます。

まとめ
シニア期の犬猫ちゃんは、加齢に伴い「がん」を発症するリスクが高くなります。リンパ腫や肥満細胞腫、乳腺腫瘍など、さまざまな種類があり、発生する部位によって症状や進行の仕方も異なります。
がんは早期発見・早期治療がとても重要です。そのためには、日頃から愛犬・愛猫の体を優しく触って変化を確認する習慣を持つこと、そして定期的に動物病院で健康診断を受けることが大切です。「いつもと違う」と感じたら、早めに獣医師へ相談することがおすすめです。


